革の種類 〜さまざまな動物の革〜|革の豆知識
牛革
革製品ではもっともポピュラーで、表面加工のバリエーションが豊かな素材です。丈夫で使いやすく、染色・加工がしやすいため、財布や鞄、靴などありとあらゆるアイテムの素材として重宝されます。
牛の成長過程や雌雄、部位によって名称や風合いが異なり、価格には幅があります。日本国内ではイタリアンレザーなど海外製のものが数多く流通していますが、上質な日本製の革も人気です。ポルコロッソのオリジナルレザーも、日本の革にこだわっています。
もっと詳しく→牛革の種類と特徴|革の豆知識
豚革(ピッグスキン)
豚革(ピッグスキン)の特徴は、薄手な割に頑丈で、銀面(革の表面)の3穴1組の毛穴があること。通気性がよいため、鞄や靴の内側などに使われることもあります。
加工・デザインがしやすく汎用性が高いことから、海外では高く評価されていますが、日本では比較的安価な素材として扱われています。
もっと詳しく→「豚革(ピッグスキン)」の特徴|革の豆知識
馬革(ホースハイド・ホースレザー)
一般的な馬革(ホースハイド・ホースレザー)は、牛革よりも柔らかくなめらかな素材。衣類やインテリア用品に向いています。コードバン、ポニーレザー、ホースフロントなど、馬の部位や大きさ、加工方法によって分類されます。とくに美しいツヤと気品、丈夫さが特徴のコードバンは、最高級の革として世界中で愛されています。
もっと詳しく→「馬革(ホースハイド・ホースレザー)」の特徴|革の豆知識
羊革(シープスキン)
キメが細かく柔らかく、しっとりと肌に吸いつくような手触りが特徴です。毛を生かしてなめすとムートンになります。「ラムスキン」と呼ばれる子羊の革はとりわけ柔らかく、高級な素材です。
もっと詳しく→「羊革(シープスキン)」の特徴|革の豆知識
水牛革(バッファローレザー)
ワイルドなシボやトラが魅力の水牛革。多くはインドなどの南アジアや東南アジア、中国で産出されています。丈夫さと分厚さ、弾力のある手触りも特徴的です。なめし方によって深みのある光沢が生まれるため、高級なジャケットの素材としても重宝されています。
ヤギ革(ゴートスキン・キッドスキン)
羊革よりも強く丈夫で、個性的なシボに味があるヤギ革。経年変化を存分に楽しめる素材です。成長したヤギの革「ゴートスキン」と子どものヤギの革「キッドスキン」があり、とくに柔軟で美しいキッドスキンは、手袋や靴の素材としても使用されます。
高級なヤギ革は暑く乾燥した国で産出されており、主な産地はインドやパキスタン。モロッコでもつくられており、古くから高級書籍の装丁やランプシェードにも使われてきました。
鹿革(ディアスキン)
伸びてももとに戻る鹿革は、手袋の素材に最適です。軽くてしなやかですが、型崩れしにくく丈夫。摩擦にも強く、ものによっては洗濯も可能です。
牡鹿の革の表面(銀面)を起毛させたものを「スーパーバッグスキン」といい、鹿革を油でなめしたものを「セーム革」といいます。セーム革はその洗っても硬くならない性質から、腕時計やメガネのお手入れ道具として活躍しています。
イノシシ革(ペッカリー、チンギアーレ)
イノシシの革は高級素材で、産出量は多くありません。国によっては保護規制があり、狩猟や輸出が制限されています。南米に生息するイノシシの仲間を「ペッカリー」、ヨーロッパ野豚の革を「チンギアーレ」といい、どちらも希少で高価です。
ペッカリーはキメが細かく通気性に富む素材。伸縮性も高く濡れても硬くなりにくいため、高級な靴や手袋に使用されます。チンギアーレは豚革ほど毛穴が目立たず、繊維が緻密。野生的なシボが魅力です。
ワニ革
哺乳類の革にはない斑紋(はんもん)が特徴的なワニ革。大きく分けてクロコダイル、アリゲーター、カイマンの3種類がありますが、なかでもクロコダイルは非常に高価でグラマラスです。
なお、ワニやヘビ、トカゲといった爬虫類は絶滅危惧種のリストに入っているため、皮の採取や輸出には厳しい規制があります。
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