馬革(ホースハイド・ホースレザー)の特徴|革の豆知識
しなやかで柔らかい「ホースハイド・ホースレザー」
ホースハイドやホースレザーと呼ばれる馬革は、柔らかい手触りと面の広さから衣類やインテリア用に重宝される素材です。牛革よりは繊維の密度や強度が低く、傷も多めですが、そのなめらかさと独特の風合いから、エイジング向きの革ともいえます。
オイル仕上げの革であれば、牛革と同じようにお手入れをすれば問題ありません。
強く美しく上品な「コードバン」
同じ馬革でも「コードバン」は例外的に強靭で、格別に高級な素材。大型の馬の尻の革で、繊維が緻密で硬い点が特徴です。独特で豊かな光沢と品格に多くの人が魅せられています。
他の革とはちがって裏面(床面)を表にして使用するところもコードバンならではのポイント。ベジタブルタンニンなめしをほどこした革の床面を少しずつ削りとり、わずかな上質な層だけを残して仕上げます。
採れる量が少ない上に手間もかかるため、希少価値が高い革です。「革の宝石」「革のダイヤモンド」などと呼ばれることもあります。
軽く柔らかい「ポニーレザー」
ポニーとは、成長しても体高が140cmほどしかない小型の馬。「ポニーレザー」は馬毛を生かしたままなめされることが多い素材です。軽く柔らかく、手触りがよいのが特徴です。牛のハラコ(=死産や早産した仔牛の毛つき革)に質感が似ているため、代用品として使われることもあります。
衣類に使われる「ホースフロント」
馬の首の部分の革を「ホースフロント」といいます。繊細で柔らかく、なめらかですが、耐摩耗性が低いため、主にジャケットなどの衣類に使用されます。
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